テーマ「Megadrive REACTOR とWiiクローン」

「SEGA Zone」が

マトモなゲーマーから見向きもされなかった理由!

 ドリームキャスト以来ハード事業からは撤退中のセガに対しては
 2010年代に突入して尚も、新ハードの発表に期待する信者が(世界中で)存在する。
 そのセガからライセンスを得たとのことで一時は注目を浴びた、「Sega ZONE」。
 実際には「Reactor」という名で発売されたこの “新ハード” に関して調べてみると、
 とてもじゃないが「セガとしての第7世代家庭用ゲーム参入機」と見なすには
 程遠き商品であることが明確である。
 この紛れもない真実を理解するには、まず、
 下の表にまとめた「任天堂Wiiのクローン機」の変遷を捉える必要がある。
 中国のkensington(京仕敦)による「Vii」(2007年末)の流れを汲む商品群で、
 シリーズ化を展開した有力4社を追うことである(下図)。
 ※「Midwest Trading」はアメリカにて。「Reactor」は複数メーカーが絡んでいるため
   『4社を追う』というより『4ブランドを追う』と言った方が無難か!



 メガドライブの著名20タイトルを収録した「Reactor」は、実際のところ「Reactor」シリーズの「Reactor50」に当たる。
 上記のゲーム機はPhase4までは「32bit級の体感ゲーム」と「16bit級のアーケードゲーム」のセットを内蔵、という
 共通したスタイルを取っていた。元々形状からして「Wii」のクローン(パチモノ)ゆえのことである。
 (ここでいう「アーケード」とは、「業務用」という意味ではなく、「アーケード・スタイルの」という意味である。
  日本国内では通じにくいが世界的には(特に8bit、16bitパソコンユーザー間では)普通に使われた言葉である。)
 Phase5のゲーム機は、本体側に内蔵されたカメラがプレイヤーをテレビに反映しつつ体感ゲームを楽しませるタイプで
 その系統の32bit級のゲームのみが内蔵されている。(16bitゲーム中心である当サイトでは詳細説明を割愛する。)
 Phase5では(体感ゲーム機として)「Wiiのパクリ」具合が最高潮に達したと言えるだろう。
 つまりPhase4までは その過渡期・・・「本格的なWiiのパクリを目指している途中」である。
 「Reactor50」は、そんな中国産のマガイモノの1種に過ぎないということを、まずは押さえておこう。
 (事実、リモコン型コントローラーの早期故障報告が各・大手マーケットのレビュー頁には
  続々寄せられている。“その程度”の品質であるということも念頭に置くべきである。)

必然的に関心は内蔵タイトル(それも「アーケードゲーム」群)へ

 パクリである外観や体感ゲームにプライドなど持てるワケがないので当然であろう。
 各販売メーカーも、そのメーカー名は箱の底の隅にコッソリ記す程度で
 本体へのメーカーロゴ刻印など論外のようだ。そんな「家庭用ゲーム機」あるかっ!(笑)
 ・・・仕方なく、オリジナリティを内蔵タイトルに求めることになる。
 確かに、著名な公式レトロハードのみを遊んで来たプレイヤーにとっては
 見たことのないタイトルを数多く目にすることになるだろう。
 しかしコレらが「Wiiクローン機」向けに制作されたオリジナルかというと
 必ずしもそうではない、という事実は知っておくべきである。 
 (「セガの新ハードでこんな新作あるんですよ」というワケではない、ということ。)
 詳細は携帯ゲーム機(by Lexibook)のコーナーを参照してほしい。
 まずは、膨大な数に至る内蔵タイトルに関して、その内蔵具合に注目。
 せっかく上の段落にて各ハードの一覧を見てもらったのだから、
 その記憶が薄れぬうちに各ハード内蔵タイトル一覧をザッと確認して欲しいものだ。
 (各レポートはサムネイル表示になっている。原寸版参照にはサムネイルをクリックせよ。)

Phase2
Zone40
Reactor42
Zone MINI
Reactor50





Phase3
Zone60 及び Lexibook60,
Reactor60
Wireless60



Phase4
Zone100 及び
Lexibook100,
Reactor100
Wireless100
Zone 3D (アナグリフ方式採用)




Phase5
Wireless Air 60 及び
TV Motion Games Console


Tectoyは及びでない中国陣の開発力(笑)!?

 記載のレポートをザッと見てもらっただけでも、ブラジルのメガドライブとは違い
 「購入するモデルを最小限に抑えつつの内蔵タイトル制覇」は不可能であること、
 「タイトル名だけ、すり替え」「タイトル名に安易に “ 2 ” 等と付ける」といった
 いささか詐欺的な『追加タイトル数の水増し』が散見するということが言えるだろう。

 で、「一見新規追加タイトルだが本当の新作とは言い切れないよ」という件に話を戻す。
 各レポートに『あくまでWiiクローンPhase2〜での話』などと限定している、その意味である。

 これら内蔵タイトルの制作は主にJungletac Interactive(丛林互动科技)、
 Nice Code Software(西安东信软件公司)による。
 第3世代(トリ)、第4世代(テトラ)のゲーマーからすれば「中国のパチモン=劣悪」という
 図式が真っ先に頭の中をよぎるものだが、タイトル個別で見ていくと
 ブラジルのTectoy(及びDevworks Game Tecnology)は勿論のこと
 同じ中国でもAtGames制作品と比べてもレベルが高い。

 ところが彼らはWiiクローン内蔵ゲームから参入しているワケではなかった。
 元々 携帯型パチモノ・ファミコンに内蔵されたゲーム(8bit級)を制作してきた事実がある。
 それらの一部が16bit級にリメイクされて、他のパチモノ機に内蔵されてきたのだ。
 これに関しては、得体の知れない携帯ゲーム機を調べてみるとよい。

 例えば「Reactor」を調査している間に自然と、このような携帯ゲーム機を続々目にする筈だ。

 

 この時点でWiiクローン機に内蔵されてるのとカブってることに気がつくであろう。
 問題は、これらの発売時期がWiiクローンと同時期またはそれ以前であるという点。
 特に内蔵タイトルが10タイトル台以下のモデルは、それこそ2000年代半ばには存在。
 無数の無名なオモチャを把握するのは困難だが、
 Lexibookというフランスのメーカーは、過去の販売製品のデータ・取扱説明書を
 丁寧にもWeb上で保持しているから、Lexibookの携帯ゲーム機の流れを一部掴むことで
 目的の内蔵タイトルが「既に いつの時点で遊べたか」推察することができるし、
 自身が気になるタイトルがより多く収録されたモデルをWiiクローン各機種からではなく
 こうした携帯ゲーム機(その市場価格&送料共安い可能性あり・多くは映像出力が可)から選ぶ
 という手段は、(あくまで内蔵タイトル目的ならば)合理的であることが明確だ。

参考までにLexibookの商品展開及び内蔵タイトル一覧をまとめておく。
現在は動画サイト主流で色々と下調べが可能な時代、
各タイトル名とゲーム画面が脳内で結びついていることを前提としての展開。
上の「Wireless100」「Zone3D」向けレポートも併用し、
「〇〇というタイトルが△△というタイトル名で収録されている」ことも把握しながら
タイトル一覧を眺めること。



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