レトロFPS攻略Series Vol. 9
 
Beyond Zero Tolerance
  for Mega Drive

 


 ロシアのメガドライブ界は無法地帯である旨の説明を
 以前、MD版「Avatar」のページでしたかと思うが、
 当タイトルもまた その一角となる。

 開発元がフリー宣言した「Beyond Zero Tolerance」の
 バイナリファイルをROM現物に落とし込んで
 「製品化」した安直さが垣間見れる。
 ロシア版はゲーム中の言語を全てロシア語に直しているものの
 以下の不完全な要素には全く対処していないのである。

 ・ 自キャラはヘッドのみが新キャラ(Кирстен)という件。
 ・ 効果音や音楽は前作からの使いまわしである件。
 ・ 壁や敵のグラフィックが未完成である件。
 ・ 武器名称は変わるも効果は前作と全く同じである件。
 ・ コチラが撃つ武器の効果音が一切無い不具合。
 ・ エピソード間に挿入されるはずのデモが用意されていない件。
 ・ Episode3での致命的なバグ(後述)。

 ジャケ画は3種類を確認。ご丁寧にEANコード付きのバージョンも。


Episode 1

 前作の序盤と比較すると、
 やや難しい。 というのも、
 Red Robot や Pink Robot が
 セットされている壁の周囲で

 武器を撃つと、彼らが そこから
 出てくるという新・仕様による。
 これにより、
 思わぬピンチに陥る可能性も。
 尚、それらの敵数は
 ノルマ数とは別扱いとなる。

 敵数表示は現実と食い違うが、
 第2ステージまでは、ノルマ達成により
 新パスワードが手に入る。
 第3ステージ以降はノルマを達成しても
 パスワードが更新されない。
 (残り敵数が「00」の表示にならない。)

 細身のPink Robot は より俊敏な動きで
 ライフルを連射してくる。
 とりわけ第8ステージでの配置は
 注意が必要だ。


Episode 2


 通称 Green Alien と
 Gray Alien という
 
2種類(2色)の シャドーマンが
 
大量に出没する建物。
 ポジティブに捉えるならば、
 邦画「Pulse」あたりを
 想像しながらプレイのこと。

 Green Alien は攻撃手段を
 持たず無害だが、
 Gray Alien はライフルを
 連射するうえ、本体自体が
 見えにくく、厄介だ。
 遠い間合いから
 ロケットランチャーを撃つのが
 有効だ。

以上、2つのエピソードに関しては問題なく全てプレーできる。
よって、当サイトでの「難易度格付け」は上記2エピソードの計14ステージで敵を全滅させることに
対するものとする。
それは前作の中盤までの難度よりかは やや上であるものの、極端な武器不足に陥ることも無いし
隠し部屋さえ漏れなくチェックしていくという前提で 「さほど苦労しない」レベルと言えるだろう。
オプション画面でのパスワード入力ができず実質ノーパスワード制であるから、
2つのエピソードを通してプレーするという意味で「そこそこ熱中できる」のではなかろうか。

※受けるダメージ値はデフォルトキャラ(ヘッド)「Кирстен」の場合。
 

Name
Damage
HP
Red Robot
16
1

Name
Damage
HP
Pink Robot
16
1

Name
Damage
HP
Green Alien
0
1

Name
Damage
HP
Gray Alien
16
1

Episode 3
 

 
暗い地下世界。陰気な建造物の間を、空中を走る気色悪い列車が通るイメージ。
ただでさえ気味が悪い暗闇の中、赤い人影が現れる。
その内の幾らかは「絶対に見てはならない」。
見たら最後、この世界の時間が止まって貴方は「無」の世界に飛ばされる。
そうして “ディラックの海” に飲まれたら最後、そこからは永久に出ることができない。

こんな恐ろしい場所、かつて存在したであろうか。恐怖に晒され肩が凝る。
 

Name
Damage
HP
Red Alien 1
16
1

Name
Damage
HP
Invisible Alien
16
1

Name
Damage
HP
Red Alien 2
??
--


↑ Stage1

← Stage6

 「えぇっ!?」とか「ハァア?!」の
 連続である(笑)。

 というのも、突然ゲームが中断し、
 黒地に白字の文字列が羅列された画面
 に切り替わり、ウンともスンとも言わない。
 リセットするしか なくなる。
 当サイトでは、
 この致命的なバグに関しても調査。

 マップはFireWing氏作成のエディタを
 使用している。
 赤いマークが敵を表す。その表記は
 EA: Red Alien 1
 E8: Invisible Alien
 E9: Red Alien 2 。
 このうち、「 E9 」が視界に現れる寸前、
 このバグに突入することが判明。
 よって、
 マップで色を反転させた場所へ
 踏み込むことは不可能だ。
← Stage7

 Episode3のStage1から7は
 列車によって繋がっている。
 暫く待っていれば
 列車が停まって
 2つの扉が開くだろう。
 しかしながら
 このロシアROM版では、
 Stage1、6、7 でしか
 停まってくれないので
 Stage2から5へは行けない。
 最終Stage10への道は
 Stage7から繋がっている為、
 根本的にクリア不可、
 というワケではない。

 が、Stage7にも当然のように
 例のバグが存在している。
 通常のプレイでは無理、
 ということです。

 ロシアのゲーマー達は
 壁貫通の改造コードを使用して
 「E9」の敵と会うのを
 避けているようです。

↑ Stage8              Stage9 →

Stage10

 そのようにして強引に最終ステージに到達できれば、
 最早そこには、バグを引き起こす敵は存在していない。
 
 この武器・回復アイテムの多さ。
 特に入り組んでいない、大部屋。
 つまり、そこでプレイヤーを待ち受ける者とは。
 贅沢な思惑にかられてしまうのも当然か。

後記:
 当サイトでは実機で遊ぶ話しかしません。
 ただ ココまで読めば、「 E9 」の敵データがオカシイのでは
 という予想ができ、次に、マップエディタでE9を削除または
 ロシアの有志によるモンスターエディタでE9の敵を
 作成&定義してやればバグは回避できるという仮説が立つ。
 検証には “次の時代のMD” をご用意のこと。


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