Nightmare Circus (Mega Drive)

Chapter1: 世界観とルール

 ゲーム的な具体的ルールに入る前に、当ゲーム独特の世界観を把握しておく必要がある。
 本当に楽しみたいなら、ゲーム内での「概念」と一般的な「解釈」の両方を押さえるべきだ
 下記の表にまとめておく


ゲームの世界での「概念」
一般的な「解釈」
この世界には有形の肉体(C-PSI)と無形の魂(I-PSI)が
存在している。
このゲームには「HP」と「MP」の概念がある。
サーカス場は犠牲者の魂で満ちており、それはJesterのものである。
サーカス場一帯は、いわば「MP」の海で満たされた状態。
しかしその所有者はディアブロの化身『Jester』である。
無形の魂を実体化することで、この世に現れることができたり、
新しい肉体を手に入れたりできる。
レイヴンも敵も、MPを減らしてHPを回復することができる。
Jesterは辺りに漂う“MPの海”の一部を、HPとMPを持った敵キャラ
に変換する形で召喚している。
実体化した敵をレイヴンの手で倒したとき、その肉体から
無形の魂が離脱する。この時点でその魂はJesterから解放され、
浄化された魂として浮上していく。

敵のHPをゼロにすると、敵は死ぬ。
その際 敵の肉体は消滅するが、そこから魂が浮かんでいく。
これはJesterの所有物ではなくなったMPの塊である。

レイヴンは、浄化した魂を取り込むことができる。
倒した敵から離脱した魂に触れることで、それを吸収する。
結果、レイヴンは その分だけ自身のMPを回復できる。
ジェスターの所有物となっている犠牲者の魂は
怨念そのものであり、悪意しか持たぬ危険な存在。
それらはレイヴンによって浄化されるべきである。

Jesterが所有するMPを、すべて彼から奪う必要がある。
但し、これはストーリー・世界観上での表現であって、
サーカス場一帯の“MPの海”の総量がハッキリしているワケでもなく
全て奪う必要は無い(無限に敵が出てくる場所がある=全て奪うは不可)。
ゲームの目的はJesterを倒すことのみ。更に、
Jesterが“MPの海”を自身のHPに変換するのではゲームにならないので
“MPの海”とは別に、「JesterのMP値」が数値として設定されており、
ゲーム内のJesterは その範囲内で自身のHPを回復できるという仕様。
(ゲーム中には「I-PSI Reserve」という“MPの海”の代替要素があるが、
 残念ながら機能していないようだ。本当に細かい部分に於いては
 未完成のまま開発期間が終了した可能性がある。)
レイヴンは自身の特殊能力として、霊界の扉を開閉でき、
「通常の戦士」状態と「霊界の戦士」状態の切り替えもできる。
「現実世界」と「霊界」は表裏一体であり、同じ場所にいるにしても
レイヴンや敵は「現実世界での存在」でも「霊界での存在」でもある。
現実世界では肉体(C-PSI)が傷付き、
霊界では魂(I-PSI)が傷付くという仕組み。

レイヴンはMPを消耗してザコ敵の出現を防いだり、
強大なボス敵に対しては自身のMPを衝撃波に変えて攻撃し、
その高いMPにダメージを与えて弱体化させることができる。
この間にレイヴンがダメージを受けた場合、HPでなくMPが減る。
まさに、MP対MPの戦いである。
プレイヤーは通常戦と上記「MP対MPの戦い」をボタン操作ひとつで
切り替えることができるのだ。
レイヴンはC-PSIが尽きたら死に、ゲームオーバーとなる。
この時、背景奥から現れたJesterに吸い込まれる描写がある。
レイヴンの魂もまた、他の犠牲者と一緒に怨念となって、
Jester管轄のサーカス場で留まり続けることになるのだ。
敵を倒した時と丁度逆で、レイヴンのHPがゼロになると、
その肉体は滅び、その残りMPはJesterに取り込まれる。
そしてタイトル画面逝きとなる。

各ボス敵はピンチになるとJesterから魂を借りて補充できる。
その時 ボスの背後にJesterの顔が現れ、不気味に笑う。
各ボス敵は特定の基準を下回った時点で 1度だけ、
Jesterから一定量のMPを借りてMP回復することができる。
ただし、借りるかどうかはボス自身の意思による。
(取扱説明書内での表現として)
U-プログラム・テクノロジーのおかげで、Tweakerを利用可能だ。
各種設定の変更ができ、その組み合わせは殆ど無限大である。
このゲームには、他では類を見ない規模のデバックモードが
標準で付いている。

※上記の表記載の「サーカス場」というのは、「Circus Area」単体を指しているのではなく、
  4つのエリアを合わせたNightmare Circus全体(復活したサーカス・オブ・ザ・ディアブロの敷地一帯)という意味。
 
ルール説明

 このゲームは、Jesterというラスボスを倒すことが目的のサイドビューアクションゲームである。
 舞台は4つのエリアから成り、それは選択制であり、攻略する順番はプレイヤーの判断に委ねられる。
 Circus Areaの第1ステージ(The Ticket Office)を除き、ひとたびエリアに入ると
 クリアーするまでは そのエリアから出ることはできない。

 プレイヤーキャラ(レイヴン)は初期設定としてHPが2000、MPがゼロ(最大値1000)となっている。
 HPが尽きた時点でゲームオーバーとなり、SEGAロゴ逝きとなる。コンティニュー等の概念は無い。

 一方で当ゲームには「成長要素」がある。
 ボス敵を1体倒すごとに、自身のMPメーターとは別にMPメーター(最大値1000)1つが付与される(最高6つまで)。
 言い換えると、ボス1体倒すごとにMP最大値が1000ずつ増加する。
 つまり、ボス戦を6戦終えた上で限界までMPを溜めた場合、その時のMP値は1000+(1000×6)=7000にもなる。
 ただしHPの最大値は あくまで2000であり、2000を超えて回復することはできない。
 更に、ボスを倒した際に固有の特殊能力を得ることができる。
 特殊能力は同時に1種類しか身につけることができないので、
 プレイヤーは「どの時点でどの特殊能力を使いたいか」計画を立ててエリアの攻略順を考えることになる。

オプション画面

 1. モード選択

1 Player:
1人のプレイヤーがレイヴンを操作してゲームを攻略。

2 Players Cooperative:
2人のプレイヤーが協力してゲームを攻略。2P側は、レイヴンの双子の兄弟ホワイトイーグルを操作することに。
強力な連携技が使えるものの、敵のHPが倍増していたり中ボスが2体になっていたりする。
片方が死んでも、残された方はそのまま攻略を続行することはできるが、
その場合は仕様が1P攻略モードに強制的に戻ってしまう。

2 Players Competitive:
2人のプレイヤーが敵対しながらゲームを攻略。2P側はJesterになりきり、敵を操作してレイヴンの邪魔をする。
Mode+(X or Y or Z)で敵の種類を、Mode+(← or →)で個体を選択して操作することになる。
レイヴンが死ねば2P側の勝利となり、ゲームは終了する。
逆にレイヴンが最終的にJester(2P側が操作)を倒せば、1P側の勝利となる。
要は、1Pモードでコンピュータ―が操作する筈の敵を2P側のプレイヤーが操作する、というモードである。

1 on 1 Combat:
2人のプレイヤーがキャラクター及び舞台を選択して戦う、対戦格闘モード。

 2. TweakerのOn/Off

   Onの状態だとMode+Startを押した際にデバックモードに入る。
   Offの状態だとデバックモードに入ることはできない。On時に施した変更が無視されるという意味でもない。
   施した変更をリセットする(新品購入時の状態に戻す)には、
   オプション画面でA+B+Cを押しながらMD本体の電源を切ること。



画面説明

@
HPメーター。画像の場合だと、1500 / 2000 くらいある。
A
MPメーター。画像の場合だと、500 / 1000 である。
B
ボス1体倒すごとに追加される、MP1000ぶんのメーター。画像の場合、ボス2体を倒して2メーター入手済みで、
1メーター分は満杯であることが分かる。つまり、画像の場合、最大MPは 1000×2+1000= 3000で、
現在MPは 1000×1+500= 1500 である。
C
現在戦っている敵のHPが、玉の大きさで表現されている。膨張したのなら、これ則ちHP回復したことを意味する。
D
現在戦っている敵のMPが、玉の大きさで表現されている。
E
Mode+Xボタンで、
レイヴンが自分のMPを消耗しつつ新たに出現しようとしたザコ敵の出現を防ぐ(→浄化させる)モードに入っていると
ここが点滅する。再びMode+Xボタンを押して通常戦に戻ると、ここは点滅しなくなる。
F
現在身に付けている特殊能力。Mode+AボタンやMode+Bボタンなどで発動中は、ここが光るようになっている。



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