「Jet Set Willy」のコピープロテクト・・・そのようにしてデータのロードが完了すると、タイトル画面の前に左のような画面になる。商品に付属のカラフルなシートを参照しよう。 左画像の例では「G8」の欄の色を入力せよと指示されている。 シートの「G」行・「8」列の欄を見ると「赤・赤・ピンク・赤」だから、 この場合「2, 2, 3, 2」と入力してEnterキーを押せば、無事タイトル画面に進める。 2回間違えると強制リセットのペナルティ。また最初からロードし直さねばならない。 ・・・これは後に「マニュアル・プロテクト」と呼ばれた仕様の先駆けだ。 商品テープを違法にコピー(ダビング)して量産されたのでは売り上げが減ってしまうので シートが付属している商品現物を正規に購入させようという魂胆なのだ。 |
真祖Jet Set Willy |
修正版Jet Set Willy |
上部の青いブロックは何の判定も持っていなく、上に乗ることができない。 ゆえに、ココから上に続く部屋に配置されているアイテムの内、 下画像の4つのアイテムを取りに行くことができない。(=ゲームクリアー不能) |
【公開Poke#56876, 4】それらの青いブロックが「通過可能で上に乗れる」性質に 変更された。これで、ココから上へ続く部屋を進むことができる。更には、 頭をぶつけるブロック(1つ)までもが青いブロックに変更されて難度低下。 |
この部屋にある4つのアイテム。各々、隣にピンク色の固定トラップが。 まず、足元が特殊床であろうがなかろうが一番右を取ることは不可能だ。 白い足場は特殊床。ひとたび方向キーを放すとウィリーは強制的に右へ歩かされる。 この特殊床上を歩行中に垂直ジャンプする方法は、 方向キーを放した瞬間にジャンプボタンを押すこと。このテクニックを使えば 右から二番目と三番目のアイテムはノーミスで取ることが可能である。 右から四番目は、マップ構造上の理由でノーミス獲得は不可能なことが明らか。 最も、先ほどの「The Banyan Tree」から上へ上がるルートでなければ この白い床のある空間に来ることすらできないのであるが・・・。 |
【公開Poke#60231, 0】一番右側の固定トラップが除去されたことで ゲームクリアーが不可能というわけではなくなった。 とはいえ、右から四番目のアイテムをミスなく取るのは不可能のままだ。 (→この部屋の難易度(IRD)は強制的に「5」になる。) ※右から三番目のアイテムに関しては、 左記のテクニックによる垂直ジャンプでノーミス獲得は可能。 |
この部屋の何処か・手に取れない位置に「見えないアイテム」が配置されている。 そりゃあクリアーできんわな。 |
【公開Poke#42183, 11】そのアイテムは不可視のまま、この位置へ再配置。 ここを通過した瞬間、収集総数が1カウント増えるのを確認できる筈だ。 |
そして伝説のバグ「The Attic Bug」。カラフルなムカデちゃんが滑らかにウネる「見せ場」の筈だが、この部屋に入ったら最後、ロード後のデータが壊れていく恐怖のバグがある。 この部屋を横切る矢(一部が不可視)のプログラムにミスがあり、それが バグを引き起こす要因と言われている。 (ゲームオーバー後も状況は継続。こうなったら本体の電源を切って、 再びロードし直さなければならない。) メーカーは当初「その部屋には毒ガスが満たされている、 (回り道を強制するのは)ゲームを難しくするため!」と釈明したが、 この部屋自体を避けるとなると、右隣の「Dr Jones will never believe this」という 部屋でアイテムを入手後、更に右隣の部屋「Emergency Generator」を通って 戻らねばならなくなるが、それ(復路)は構造上不可能であった。 主な不具合は左に示したとおり。 Attic通過後にゴール(ベッドルーム)へ戻るルートで即死バグを回避できるのは、 筆者が実際に確認できたものでは「The Wine Cellar」経由ルートだけである。 (言い換えれば、「The Attic Bug」によってクリアー不可能になるわけではない、 ということは立証できる。) 【公開Poke#59901, 82】原因と言われし「The Attic」の矢の位置を修正(&可視化)。 これで左記の不具合は起こらなくなる。 |
「Spectrum Emulator v1.7」を立ち上げたら カセットテープを再生する前に MERGE "" と入力してEnterキーを押す。 ※どうやったら「MERGE」と入力できるか @ShiftキーとAltキーを同時押しすると、普段「L」となっている部分が「E」に変わる。 Aその状態で、Shiftキーを押しながらTキーを押す。 すると、「RANDOMIZE」にならずに「MERGE」になる。 「"」は単にAltキーを押しながらPキーを押すだけ。 |
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次にテープレコーダーの再生ボタンを押し、 カセットテープを再生する。 (内部的に「JET SET.header」と「JET SET.bytes」という2ファイルを 読みとった時点で・・・正確なファイル名はバージョンによって違うようだ) 左の画面で止まる。 テープレコーダーは連動していないので再生を続けているから これを止める(テープレコーダー側の停止(■)ボタンを押す)。 それに遅れてしまったら、少しテープを巻き戻しておこう。 |
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LIST と入力してEnterキーを押す。 ※「LIST」は単にKキーを押すだけだ。 |
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すると序盤のプログラムが表示される。 LOAD "" の行と RANDOMIZE USRの行を確認。 30 LOAD ""CODE 40 RANDOMIZE USR 33792 となっている。 この間(31〜39)にPOKEを記述すればOK。 31 REM pokes after here Enterキーで実際に挿入される。「REM」は単にEキーを押すだけ。 (REMとはコードの意味が分かるように記述するもので、この行は省略可能。) |
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そして、メーカーが公開した4種類のPokeを1行ずつ挿入していく。 32 POKE 56876,4 Enterキーで挿入されるから、次のPokeを入力。 ※「POKE」は単にOキーを押すだけ。 |
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33 POKE 60231,0 34 POKE 42183,11 35 POKE 59901,82 ・・・と4種類(=4行)挿入出来たことを確認したら、 RUN と入力してEnterキーを押し、テープレコーダーの再生ボタンを押し、 カセットテープの再生を再開する。 (内部的には次の「.header」と「.bytes」2ファイルを読み取った時点で ロード完了となり)カラーコード入力画面に進む。 ※「RUN」は単にRキーを押すだけ。 |
以上が面倒なら、Pokeの簡易入力が可能な別のプログラムを利用するという手もある。 020&RAM増設無しのCD32上で動くPoke対応といえば、 「Speculator」と「ZXAM」がある。 そこで、Peter氏の「Spectrum Emulator v1.7」で最初のロードが終わったら スナップショットファイルを保存し(拡張子は「.snapshot」)、 その拡張子を「.sna」に変更して開くという流れだ。 1種類入力してPokeボタンをクリックするのを繰り返し、 必要な4種類のPokeを全て入力してからゲームを開始。 ただし、「公開Poke#42183, 11」は一度ゲームオーバーした後に初めて有効になる。 |
内部的には、各部屋に番号が付いている。 それは「0」〜「63」まであり、「61」〜「63」は一種の没データだ。 それ以外で唯一、第「47」番目に割り振られた部屋(部屋名は“ [ ” )だけは 通常行くことができない(それは「Conservatory Roof」という部屋の真上に位置している)。 チートを使う事でのみ入ることができるが、床も何も無い為、 開幕すぐに「Conservatory Roof」へ落っこちるだろう。 後にハックされたバージョンや下記のAtari ST版に於いては この部屋も、ちゃんと部屋らしく作られているはずだ(・・・だが引き続き、入るにはチートが要る)。 Atari ST版ではチート自体が不明なので、せっかく作られた「Room47」を見る術が無い。 |
基本的に「修正版」のZX Spectrum版と同じとの認識でOKだ。 つまりPokeを入力することで対応せざるを得なかった、 「クリアー不可能にしているバグや難」 に関しては全て対応できている。 悪名高い「The Attic」のバグも解消されているが、 矢が飛んでくる位置(高さ)も 修正後のZX Spectrum版と全く同じなわけだ。 ただし、 ZX Spectrum版では修正版ですら不可視のままであった「The Hall」の1個は 目に見えるようになった。 (それは良い事だろう。) |
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「Conservatory Roof」という部屋の、 忌まわしい固定トラップ及びアイテムの配置が 修正後のZX Spectrum版とも違っている。 左2つのアイテムに関して 足場の左端で赤い移動トラップを垂直ジャンプで避けるだけで ミスなく取れるようになった。 結果、当サイトが定める この部屋の難度(IRD)に関しても 「2」相当まで低下することとなった。 (上に貼ったZX Spectrum版の画像と比較すれば一目瞭然。) 筆者の記憶の限り、配置の差というのはココだけである。 |
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原作では、この部屋のコウモリ周辺(四角形域)が背景の色と異なっていたが (これはZX Spectrumゲームには散見するもので、「Jet Set Willy」では ココ以外では見られず、寧ろ優秀であったといえる。) ST版では そのような事象は見られない。 |
GBC版はAtari ST版を移植したPaul Taylor氏が、1999年のBung Compo用に移植したもの。 見てのとおり、仕様はAtari ST版と同じである。ただし、多くのバグが確認できる。 ・一部の敵のスプライト表示がバグっている(16px*16px)。→小さな敵だったら避けるのが若干シビアになる。 ・画面を切り替えねば「残りトライ数」表示数は更新されない。 (例えば、左画像の表示数は3だが、この瞬間1ミスしても、再開後の表示数は3のままだ。 隣の部屋に画面を切り替えた直後、表示数が2に変わる。) ・一度ゲームオーバーとなってタイトル画面逝きした後に再開すると、 前回に取ったアイテム数が表示された状態で、マップ上にアイテムが一切なくなる。 →一度ゲームオーバーになったらゲーム機をリセットするようにすれば実害は無い。 以下は実害ありor致命的なものだ。 ・「We must perform a Quirkafleeg」という部屋に横ジャンプしながら入った後にミスすると、 再開地点から足場をすり抜けて下へ落ち、ハマリとなる。横ジャンプしながら入ったら、歩いて入りなおす習慣を。 ・致死の高低差以上の落下をして下の部屋に落ち、死亡して再開した瞬間から降り立つまでの高低差が 致死の高低差でない場合、死なない。オリジナル版は死ぬ(ハマリとなる)から、そこは全く仕様が違うということに。 ・「Nomen Luni」や「Dr Jones will never believe this」に配置されている人型の敵の上下移動幅が無い。 →後者の部屋は通過不可能となり、ゲームクリアー自体が不可能になる。 |