Pugsley's Scavenger Hunt ( SNES )
 

 Traps,traps,traps you say!
 Well,yes.
 
 製品外箱に記載の文章の一節である。左の画像は、
 OCEAN自社ゲーム誌「Ride the Ocean Wave!」である。
 And it's one of the biggest,
 MOST CHALLENGING games
 you've EVER seen !
 1992年末の時点で以上のように断言するところを見ると、
 明らかに当ゲームは、開発段階から難しく作られている。
 そう、1992年末までの全SNESアクションゲーム中、
 最も歯ごたえのあるゲームとして、
 OCEANがSNESユーザーに叩きつけた挑戦状なワケである。

 このゲームは最終面以外の5つのステージを最初から選ぶ事ができるが、
 ダントツで簡単なバスルーム(そこですら前作のコンロ・地下洞より高い水準の難易度)を除いては、
 どのステージも、下記のようなガチガチ展開の詰め合わせなのだ。



 例えば、冷凍庫ステージの、ほんの一角をピックアップしてみよう。

 まず、ここへは細い縦穴を落ちて来ることができる( 1  )。
 しかし、この縦穴のサイドにはトゲがビッシリ。しかも間は1キャラ分のみ。
 空中操作を含む微妙な手さばき必要、針の穴に糸を通すようなものだ。
 地点へ落ちたら、左右に岐路が分かれているが(右が順路)、
 まず左へ行って、からのスイッチを作動させねばならない。
 右の順路を塞ぐ障害ブロックは、これらのスイッチで消せるためだ。
 しかし、その為には、しゃがみ歩きでへ行く必要がある。
 床は凍っていて滑る。丁度の位置で止まるまで頭を上げてはならない。
 スイッチに触れる順番はだ。覚えるしかない。
 次に、当然だがへ降りる必要がある。
 へ落ちた時と同様、微妙な手さばきでトゲ間を通り抜けよう。
 その後は、しゃがみ歩きのまま、から右の順路を進む。



 へ落ちる。当然床はツルツルなので加速すれば右のトゲに激突。
 慎重にパグズリーを右へ進ませ、落ちた瞬間、素早い切り替えしで←キー。
 へ落ちるためには、しゃがみ歩き必須だが、
 しゃがみ歩きは通常歩行より加速しやすく、左のトゲに激突しやすい。
 しゃがみ歩きで慎重にまで進んだら、いったん十字キーをニュートラル。
 十字キーの ←キーのみをチョンチョン押せば、加速はしない。
 そのままパグズリーが落ちたら、素早い切り替えしで →キー。
 へ進む際、加速しがちな  しゃがみ歩きでトゲに激突しない為に、
 同様にで一旦止まって ←キーのみ、チョンチョン押す。
 そうやってまで進んだらパグズリーは自動的に頭を上げるので、
 へ向かってジャンプする。
 トゲが怖いので、真上ジャンプして即、左への空中移動でへ乗る感じ。
 付近には8つの順番スイッチがある。これらを順番ど おりに押して、
 左へ続く順路を塞ぐ障害ブロックを消す。

 ・・・一事が万事、この調子。事実、上記2枚の画像のシーンは共に、
 同じ一つの長いエリア(第3エリア)の1部分に過ぎない。
 ( 莫大な苦しみの、ほんの僅かな一片。ただし、戻り復活なので
  先のシーンで死ねば何度でも通過せねばならない )
 ・・・「第3エリア」ということは、ココに至るまでに第1・2エリアがあるわけで、
 各エリア
は一つ一つが長く、細かく、厳しく、回り道とスイッチ仕掛け満載。
 
 右の画像の第5エリアは特に過激だ。移動床含む足場は全てツルツル床。
 移動床で突っ立ってればトゲに激突( )。
 画像の位置に立っていると移動床に潰される

 その移動床も左半分しか安全でなく

 乗りっぱなしだと上の足場で潰される

 潰される前に、移動床左半分から頭をぶつけずに上の足場へ跳び移れと。
 その後は、その細い横穴をしゃがみ歩きで抜けねばならない

 そこにはトゲがあるし
、直に次の移動床に乗らねばならない
 その移動床から落ちれば、元のモクアミだ。
 以上までの一連の難所を“難所A”とすると、
 第5エリアは難所A,難所B,難所C…の寄せ集めで構成されており、
 各難所に1つずつ、スイッチがある。それが順番スイッチとなっている。
 これらを順番に押せなかった瞬間、エリア最初から やり直さねばならなくなる。

 スイッチを押しなおす=最初から(難所Aから)やり直す、ということ。

 第6エリアでは、ヒント無しでは厳しい謎解き(スイッチ群)と見えない床・・・。
 見えない床は、「$」アイテムが道標となっている。
 しかし前作と違い、一度取った「$」はゲームオーバー後にすら復活しない。
 チャンスは1回だけだ。 もし死んだら、
 次からは何も見えないところへジャンプして、見えない足場に勘で乗れ、と。

 これで終わりではない。まだ更に、エリア7、8、とあるのだ。
 どこで残人数が尽きても、エリア1からの戻りとなるのだ。$は復活しないよ。
 ラスボスへの道を「これでもか」と執拗に阻害されつつも、
右の画像の
 “永劫の門”に辿り着けるだけの
集中力が果たして続くかどうか・・・。
 



 日本未発売ゆえ、あまり知られていない、その超痛烈な毒牙。
 しかも、前作のSFC「アダムスファミリー」(日本でも発売)がヌルゲーの為、
 まさか、当作品がA級の高難易度であるとは・・・誰が知る。
 操作方法も操作感覚も前作と変わらぬのに、前作では有り得なかったような
 超緻密な操作を強要する場所の連続。
 トゲだらけのマップ、シビアなトラップ。
 しかし、ボス戦での固有の背景が なかなかセンスあるもので、
 洋カートゥーン・ゲームのファンには嬉しい。
 道中で苦しみ、ボス戦で背景に少しだけ目をやる(・・・ヒマは無いのだが)。
 まさに飴と鞭。
 OCEANのSNESゲームでは難易度は随一であろう。 誰か、やる?(笑)

 追記:
 オプションメニューにて最も厳しい設定にして全クリすると、エンディン変わります。
 デフォルト設定でA1相当の難易度の当ゲーム、即死制ならSSランク級です。


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