Chuckie Egg II  (Amiga)


This is IT !!

 
 プレイヤーキャラの「見た目」に騙されないで下さい。
 これは「最も困難なゲームとは何か」という命題の答えに最も近いタイトルの1つであり、
 難易度設定もございませんから、店頭でコレを手に取った人々全員が
 平等に この難度と向き合う他ありませんで、かつ、その「難しさ」のレベルはと言うと、
 途方もなく果てしなく、卒倒するほど強烈なものとなっております。
 買ったゲームを単にクリアーするという「最低限」のことが、ただそれだけのことが、
 できただけで「超人」と呼べるのではないか?・・・とまで思えてくる作品、紹介差し上げます。
 

パクリなの?ゲーム出生の背景

・・・グダグダ言ってたって伝わらないだけ!まず、これを見てくれ。
 


1983年、当時のZX Spectrumのサイドビューアクションで人気を二分していたのが「Manic Miner」と「Chuckie Egg」だった。
この時代のサイドビューアクションゲームは1画面完結型のアイテム収集スタイルが主であった。
とりわけ「Chuckie Egg」は、
「Manic Miner」にあった「ゴールへ向かう」という要素も無い大変シンプルなゲーム性であった。

1984年になり、「Jet Set Willy」の時代へと変わっていく。
「Jet Set Willy」は何十もの画面が連なった広大なマップ上に散らばるアイテムを全て集めるという
より壮大で自由度の高いアクションゲームであった。
他社も「Jet Set Willy」系のゲームで追随し、当「Chuckie Egg2」も この中の1タイトルであった。
しかし、「Chuckie Egg2」は「Jet Set Willy」とは比較にならぬほど密度の濃いゲームとなった。
アイテムは「重なっただけで拾える(集める義務のない)得点アイテム」と、
「特定のボタンで拾ったり置いたりできるクリアーアイテム」に 二分化。
後者のアイテムを、危険に満ちたマップのなか携帯し続けるストレスが重く のしかかることになる。
(運んでいる最中に死ぬと、そのアイテムは失われる。苦労が水泡に帰すのだ。)

ゲームの目的は、チョコレートエッグを作って最終的に物流まで運ぶことである。
お菓子に詳しくない我々にとって、まず、この意味が分からないものだ。
(ミルク、ココア、シュガーから成る)チョコレート製のタマゴの外郭の中にオモチャが入っている、という。
日本国内では1999年に某メーカーが発売しデザイン賞も受賞したという「チョコエッグ」が連想される。
筆者は あくまでゲームオタクであって菓子の事は存じ上げておりませぬで、
チョコエッグがパクリじゃないのかとか、
開発担当者様は過去に「Chuckie Egg2」に苦しめられただろうかとか、
くだらない邪推は しておりませぬ。
ただ、「Chuckie Egg2」のSpectrum版が1985年リリースですから
海外に於いてはコレ以前に このテの菓子は既に存在していたということです。

そんな「Chuckie Egg2」がゲーム内容そのままに
自キャラやジャケ画だけイメチェンしたのだった。
1986年に産声をあげ大ヒットとなった「Dizzy」。
タマゴに手足の生えたキャラクターを操作する。
(時系列的に)例のイメチェンが これに影響を受けていないと考える方が不自然である。
一方で、
「Dizzy」の続編である「Treasure Island Dizzy」のAmiga版がリリースされるよりも前に、
タマゴに手足の生えたキャラを操作するアクションゲームとして「Chuckie Egg」シリーズが
Amigaで展開されていたという点も見落とせない。

最も、タマゴに手足の生えたキャラを操作する最初のゲームであった初代「Dizzy」は
「Chuckie Egg2」のシステムに酷似しており、Dizzyシリーズ化確立後のスタイルだって
「一度に持てるアイテム数の複数化」や「HPメーター制」といった難度緩和に
会話要素をプラスしただけであると言えなくもないではないか。


↑Amigaで単品リリースされた、Dizzy正史作品の数々。
 但し、Dizzy2は そのストイックさから高難度を誇っていた。

「パクリ」という言葉こそイメージは悪いが、
こうした複雑な、ゲームシステムやキャラクターデザインの影響の仕合い・応酬の中に当タイトルは、ある。
本題に戻すが、当サイトは当タイトルAmiga版の超絶難度に焦点を当てている。
では早速、ゲーム開始。

家庭用ゲーム機「CD32」でAmigaのゲームが動くとは いっても、
当作のABDは「Lv.4」。則ちWHDLoadで動かす他無いのだが、
「CD32+FDD」を最も廉価に実現する「Analogic FDD」の場合
そのChip RAM(厳密には1.8MBくらい)内での手段は極めて限定的。

DICでディスクイメージを作っても、いざWHDloadを実行したら「Seek error」。
Workbench上で製品の中身を見てみると、ちょっと変わった仕様のよう。
どうやら当ゲーム用のslaveは、完全なADFファイル(880KB)が必要だ。
それはDiskWizなどで作り、「Disk.1」という名前で使用する。
・・・そしてRAM不足の話に戻すと、この「Disk.1」を
slaveやWHDLoadと共に1枚のフロッピーに収納する際「圧縮・解凍」したい所だが
そのプロセスを経てWHDLoadを実行したらメモリ不足のエラーになっちゃう。
これを回避するには、毎回起動のたびにDiskwiz等で「Disk.1」を作成のこと。
これでしか立ちあがらないようだ。最初のタイトル画面が暫くの間 点滅しているが、
点滅が終われば 後は正常である。 ふぅ〜・・・、始まるまでに疲れちゃうぜ。



 ABD=「Lv.4」のゲームの起動に関して
 別ページで詳しく解説してます。
 分からなかったら、そっちへGo!! だよ。


 特に原作Spectrumユーザーは違和感あったであろう、キャラの挙動の違い。
 原作Spectrum版ではフワッと ゆっくり空中に弧を描くジャンプであったが、
 Amiga版では重力を感じる高速なジャンプである。この差が、敵を跳び越えるシビアさに極端に影響。
 迫り来る敵の方に方向キーを押したままジャンプしようとした際、シビアさに拍車をかける。

 更に、トラップや敵がSpectrum版よりも多い。
 ただ これは、Amiga版の1周目がSpectrum版の高次周時準拠の移植となっているだけである。
 (とはいえ、Spectrum版の4周目よりも多い配置である。)
 後々判明していくが、Amiga版は それだけに留まらず地形までもが意地悪にリメイクされているのだ。

 また、自キャラが人型→卵型に変わって当たり判定の大きさまでもが(横に)大きくなった。
 1ドットでもズレていたら↑キーまたは↓キーだけでハシゴやロープを掴むコトができないのは仕様です、
 対策なら、例えば対象に向かって横ジャンプして即 ↑キーまたは↓キーを押しっぱなしにするとか、
 斜め上または斜め下を押しながら対象に向かって歩くとかすればいいこと、それ自体は すぐに分かりますわね。
 ところが、自キャラの幅が、当たり判定が、横に広がったことによって
 原作とは比べ物にならぬほど、足場の淵や壁に弾かれやすくなったせいで、既述の「対策」は
 (とっさの入力遅れなどで)失敗しやすくなります。
 一方で、ハシゴやロープを掴むには、自キャラの中心線が、対象の中心線に重なった時に
 ↑キーまたは↓キーを押している事が絶対条件なので、自キャラが(横に)太った事のメリットは何一つありません。

 そんなこんなで、犬小屋を横切って屋内に入るという、
 FC版「ドラゴンズレア」で例えるところの「城内に入る」ということすら、一苦労。
 で、この苦しみがゲーム全体の中で何%くらいになるか考えてしまうのが人情というもの。
 製品外箱裏側の説明文を読みましょうよ。



 ああ、気にしない気にしない(笑)


 やっと屋内に入った(上図の★の部屋)。
 床にあるのは即死トラップ。必然的にロープを伝う羽目に。
 このゲームは一定の高さから落ちたら落下死となる。
 上述の様々な仕様により、落下死の判定が原作よりも厳しくなっているように
 感じてしまうものだ。
 原作では余り気にならなかった高低差で死んでしまうのを目撃したら!!
 空中のアイテムに気を取られて、敵に気を取られて一瞬でも
 ↑キーや↓キーを入力遅れたらロープを掴めず、落下死となる。
 ・・・一事が万事、この調子。
 とはいえ、このエリアは序盤の為まだまだマシな難度である。


 それでトライ数(初期設定「 6 」)が尽きたらタイトル画面逝き=全てが終わる、とか!!
 「チョコレートエッグをつくって運ぶ」という漠然とした最終目標が頭にチラつく。120画面もの世界。
 ただただ、不安だけが募っていく。
 この 超・死にやすいゲームで 何処へ行き何をすればいいのか。
 クリアーまでの大局を、自分の中で描きたい。激ムズゲームに挑む者が最初に抱く当然の心理。
 当サイトでは、まず、背景や地形の色で全120画面を十数エリアに大別した。



 はい、ここで(原作を知ってる人も)おさらいです。
 この120画面の世界ですべきこと、「Chuckie Egg2」クリアーへのプロセスをチャート化しておきます。



 これを念頭に置いてAmiga版と向き合うことに。
 まず つまづくのが「Amiga版の地形の意地悪化」である。



 Milkエリア第3番目の画面。画像は、画面を切り替えた瞬間。
 中央のハシゴの下端部分に注目あれ。
 原作Spectrum版ではハシゴが足場を突き抜けていた。
 最下段から、このハシゴを登ることができたというわけ。

 このAmiga版では、ハシゴ真下でジャンプしても足場に頭をぶつけるだけ。
 Amiga版では(最下段にいる)敵を跳び越すことも不可能であり、
 ここは画面右側から左側への一方通行と化しているのだ!
 つまり、屋内エリアからココへ来てMilk集めをするという、原作では当たり前のように
 可能だったことが、Amiga版では不可能になっている。


 とにかく、Amiga版では地下洞にあるGeneratorをONにして移動床・下降床が機能するようになるまで
 Milkエリアは 攻略することも通過することも不可能なのである。
 必然的に、機械室(縦穴)経由で大回りしつつ、下のエリア目指して進むことを余儀なくされる。

 スクリーンショットに「A」と付記したのを見て嫌〜な予感がした御仁もいるだろうが、
 当然、B,C,Dと存在しているということだ。当サイトではコレらを、
 「Amiga版MAPに潜む魔物」と呼んでいる。

 ・・・魔物は必ずしもモンスターの姿をしているとは限らないし、
 Amiga版特有の鬼門なら腐るほどあるではないか。
 当サイトが認定する これらの “ 魔物 ” は、プレイヤー達を何度も絶望の底へ突き落とす。
 もっと言えば、
 難所というワケでないのに、挑戦者のヤル気を著しく失墜させるダメ押しの決定打になりうる。
 結果的にプレイヤーは原作Spectrum版とは全く異なる攻略を強いられることになる。
 残りの “ 魔物 ” への対処法・・・、君は克服することができただろうか。




↑ Milkエリアに絶望して機械室を目指した矢先のことです。
 上画像は死亡した瞬間。目に見えるモノが全てではない、
 ということ。 この魔物には「既成概念からの脱却」を。

↑ 上画像は、画面を切り替えた瞬間。
 触れたら即死の掃除機が、この位置から右へ進んでくる。
 この魔物に対処できねばSugarエリアを完了できぬぞ。


↑ 自キャラの太さが違うので原作同様には いかない。
 右下の足場からの左ジャンプが届くわけでもない。
 最下段の青いトゲもピンク色の装置も、そこから吹き上がる
 泡も、皆、即死トラップなり。



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(2013年・追記)
原作 ZX Spectrum版も、その商品現物(カセットテープ)を
家庭用ゲーム機CD32+FDDシステムで読めることが分かっています。
その起動難度・ZBDは「Lv.3」、誰でもロードが容易です。
ZX Spectrum版はAmiga版と違って「どこでもセーブ制」採用のゲームゆえ、
任意のタイミンでスナップショットファイルを作成しロードを繰り返しても「ズル」扱いにはならないでしょう。
CD32の電源を切る際は、最新のスナップショットファイルをフロッピーに避難させるだけです。
ゆえに
難度への挑戦が動機ならば、超絶難度が明確なAmiga版を購入すべきなのは明確です。