X-Specs 3D  on Amiga CD32


もっと、もっと馬鹿になろうぜ!

 「Space Spuds」というAmiga限定タイトルがございます、これは
 純正の箱説をもった商品ではなく、「X-Specs 3D」という
 Amiga用の3Dグラス・ユニットに付属したゲームなのです。
 このユニットは1988年7月、アメリカ・テキサス州のHaitex社が・・・

 ・・・いや、よそう。中途半端な知識をひけらかすのは。
 そんなことより、
 「プライドを持って買える」ゲームとは何が有り得るか、考えたことはあるだろうか。
 筆者の答えとして、
 当時革新的だった3Dゲームは それに該当しているに違いない、と。
 コレクション的商品を買う、ということ自体、
 「現金」を「物」に変えて長期間寝かすということであり、ハッキリいってリスクなのだ。
 ・・・そこまでしてでも「買って持っていたい」と何故、思ってしまうのか。
 その魅力とは何なのか。 「時代背景」と「夢」が見事にシンクロした瞬間に
 その作品が光って見えるからなのか。

 あぁ、あぁ・・・そうじゃない! 筆者は しばしば阿呆になる。
 この分野は、筆者のような阿呆な脳なら
 いっそのこと木槌で叩き壊すべきだということを教えてくれる。
 ただ、ただ、馬鹿であれ。
 阿呆になるのは誰でもできる、
 一方で、馬鹿になるには勇気と度胸が必要だ。



 時は1987年10月。毎年毎年右肩上がりであった株式市場は、強烈な下落相場の危機に直面していた。
 思えば、僅か1年前と比べても軽く3割以上も上昇していた。バブルが弾け飛ぶのか。
 そんな時、任天堂が3Dシステムを発売。約2週間後にセガも3Dグラスを発売。
 両社は、この調整局面を下支えするかの如く 対応ソフトのリリース発表をしまくった。
 この状況は、「嗚呼こんなに3Dゲームばかり乱立しちゃって、もぅ日本は終わりだ!」と
 悲観した投資家の空売りをタンマリ誘い込み、直後に踏み上がってしまった。
 結果論的に、3Dゲーム革命ともいえるこの時期は天与の押し目を形成したのである。
 その後、AmigaやX68000までもが、この祭りに参加してきた・・・という歴史がある。(ネタですよ、もちろん!)


 
 この華々しくも恐ろしい時代を今一度体験すべく、
 Haitex社がAmiga向けに発売した3Dゲームユニット「X-Specs 3D」を
 遊んでみようという企画である。

 任天堂のと激似なユニット。
 本体との接合端子がAmigaの2Pポート用(9pin)なのと、
 ロゴの違いを除けばほとんど同じではないか。

 任天堂のユニットは国内市場であれば激安だから、複雑な心境になる。
 任天堂ユニットの端子部の改造法を考え そして実行するコストと、
 このオリジナルの付属ディスクの価値を足せば、なんとか元は取れているのか。

 あっ、いけない!そんなケチな事をこの時代に言ってたらアホかと思われる。

 ところでAmigaのゲームは家庭用ゲーム機「CD32」で動く筈である。
 「X-Spects 3D」のフロッピーディスクも例外ではなく、
 単に「Space Spuds」を遊ぶだけならば
 当サイト基準の「CD32+FDDでの起動難易度」は「 Lv.1 」。
 起動時にマウスの左右を同時押しして「Disable CPU caches」にチェック
 を入れ、「Original」を選択すれば、ゲーム中の画面下部ステータス表示が
 バグらずに済むのだ。

 ゲームへ進む前に、他のアイコン達が気になる。
 中央の横顔アイコンは3Dグラス用の画像ファイル。
 ウィンドウ左下の「Cubes3D」はアニメーションデモだ。
X-Specs3D
(←)蝶やグラスなどのオブジェが描かれた美しい1枚画。
 
Cat
 こちらは可愛いネコの画像。(→)

Emar
(←)海底の様子を表した立体図。
 
Propellers
 特に意味の無い、プロペラを描いた1枚画。(→)
 さすがにプロペラは回っていない。

Cubes3D
(←)直方体と立方体が回転しながら画面奥から手前を往復する、アニメーション・デモ。
  Amigaキーボードが有れば、回転を制御できたりできる。
 
Demo
 以上の4枚の画像と、アニメーション「Cubes3D」のスライドショーだ。
 Amigaキーボードを持っていない人は、これをダブルクリックして順次 鑑賞するようにしよう。
 
MondoStereo
 「3Dでモノづくりに興味あるならココへ連絡しな!」的な案内が書かれている。


Moleculesドロワー

 このドロワー(フォルダ)を開くと、更に複数のアイコンがズラリ。
 Amigaキーボードがあるなら、左上の「Molecule3d」アイコンをダブルクリックして
 当ドロワー内の他のファイル(アイコン)の名前を打ち込めば、開く事ができる。

 Amigaキーボードが無いならば、各ファイル(アイコン)をいきなりダブルクリックしても
 同様に開く事ができる。
 
 各ファイルの中身は、有機化合物の立体的構成図だ。
 これら立体模型がグルグルと自転している様は、(Amiga的に)既に圧巻だが、
 X-specsユニットを通して見ることでTV画面から飛び出て見えるとなると
 当時のAmigaファンなら感動も ひとしおだろう。うん、きっとそうに違いない。
 ただし、この映像を正しく表示させるには「Disable CPU caches」と「Original」に
 チェックを入れて起動するだけではダメなのだ。
 「Relokick 1.3」を使えば、この問題は解決できるぜよ。( 参照URL

 他にもアイコンはある。
 自分で用意した画像を取り込んで3D画像化することも可能なようだ。
 詳細はゴメン、ちょっと分からないので割愛させてもらって、早速ゲームを開始。

Space Spuds

 宇宙を自在に進む3人称3Dシューティン。時折、画面下部中央の窓に
 実写の女性が表示され声が再生される。これだけでFCやSMSゲーより優位な感じが。
 操作はマウスのみ。左クリックで攻撃、右クリックで武器変更だ。

 マウスを上方へスライドさせると機体は下を向いて 下へ進む。
 反対に下方へスライドさせると機体は上を向いて上へ進む。
 この操作設定は変更できないので、まぁ慣れるしかないなぁ。
 
 画面下部のステータス表示は左から順番に、
 得点、自機のHP、選択中の武器の残数、残り時間・・・であることは分かった。
 しかし、HPが「WEIGHT」って どういうことなのかしら。
 攻撃受けると値がドンドン増えていくのょ・・・。

 な〜んか、中央の女性が次第に太ってきてなぁい?
 敵機をよく見ると、ハンバーガーだったりバームクーヘンだったりする。
 えぇっ?・・・つまり、宇宙にお菓子が漂っていて、それを喰らってしまうと
 ドンドン太っていき、太り過ぎると体が破裂してゲームオーバーだと。
 まさかの「バカゲー」なのか?!
 だいたい俺、全然うまくプレイできていないじゃん!何故?
 ・・・と思って気がついたら、TVが薄型液晶のままだったとさ。

 そうなのよ。
 液晶シャッター眼鏡式の3DっていうのはFCの3Dシステムやセガの3Dグラスに限らず、
 TVはブラウン管(CRT)であることが必須なのでした。
 80年代のAmigaのモニターは当然、ブラウン管(水平同期15kHz)。
 ただしモニターに関しては、90年代の次世代機A600やA1200においては
 コンポジット端子で(当時はブラウン管の)TVに繋ぐことでも代替できた。

 それなら是非試してみようぜ、と。
 筆者の家では1つだけ現存する、ブラウン管のテレビ。
 当然その映像方式はNTSCなので、(普段PAL版CD32本体を使う筆者は)
 わざわざNTSC本体を持ちだしてFDDを接続し、TVと繋いだ。
 ( ちなみに「Space Spuds」自体はNTSC/PALがらみのエリアプロテクトは無いです。
  しかしメーカーHaitexがアメリカの会社なので点滅がNTSC60Hzなんですねコレ。
  PAL圏の人がCD32で遊ぶ場合、ブラウン管のユニバーサルTVを使用して
  本体をNTSCモードで立ちあげて、TVは「PAL60」モードで映すしかないのか・・・。)

 ・・・などと心配している場合ではない。 な、なっ、なんと、よくよく見たら
 この3Dグラスが全く動作していないのである(笑)。
 A1200の2Pポート(ジョイスティックポート)に繋げたら正常に点滅していたものが、
 CD32の1Pポート(A1200の2Pポートに当たる)に繋げた途端に
 全く点滅しないだとっ?!
 いやいやいや(笑)、筆者は諦めぬぞ。
 CD32は史上最強の家庭用ハード、一生モノのゲーム機だと思っている。
 遊べないAmigaのゲームなんか、1つでもあったら困るからなっ!
 ・・・なにか事態が進展したら、更新しますわ!


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